手紙#4
僕は『Garden』のために、できるだけ不幸な設定を考えました。
実際の僕とあなたの間におこったこととは全く無関係なフィクションだけれど、
あなたがいなくなってから、僕が悩んだ気持ちを書ききるには
最適な方法なのだと、信じて書いてきました。
あの日までは。
『Garden』を書くにあたって、一番悩んだことは
「終わりと永遠について」。
僕は、「永遠」は「ある」という物語を書きたかった。
そのためには、ものごとには必ずやってくる「終わり」と「永遠」との関係に
なんとか決着をつけなければ、と思っていた。
「永遠」を肯定することがあなたを元気づけることだと信じていたから。
あの日の前日の朝も、僕は
いつまでも未完成な『Garden』に少し苛立ちを覚えながら
早くあなたに届けたいのに、と
明け方の空をぼんやり眺めながら 永遠について考えていたんです。
翌朝やってくる、悲しいしらせのことなど思いもせずに。
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