手紙#1 僕が、この庭をつくろうと思ったきっかけは あなたでした。 あなたは 気持ちをかたちにすることを教えてくれた。 僕も、今までほとんどかたちにすることのなかった 僕という人間が生まれてからいままで 生きてきて感じてきたことを きちんとかたちにしようと思った。 「つくる」という作業は、本当に大変だということ、思い知りましたよ。 あなたも、書いてはやめ、書き足しては削り、 本当に大事なあなたの想いを その作品に詰めてきたのですね。 それらは僕のなかで今でも、大事な宝石のように輝き、揺れています。 きっとたくさんの人のなかで 揺れているのだと思います。 『Garden』というのは、ぼくが最近まで書いていた小説のタイトルです。 たくさんの大事なものをくれたあなたに、あなただけに読んで欲しくて、 書いてはやめ、書き足しては削り、 そうやって悩みながらも、どうしても想いだけは届けたくて 書いていた架空の物語です。 それは、こんなふうにはじまります。 |
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